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水を守る森林篇・第5話-明治神宮の森と外苑再開発-

   (4月22日、故坂本龍一さんの遺志を継ごうと、明治神宮外苑再開発に反対するデモ集会が現地で開かれ、市民延べ6000人ほどが集まった。写真は共同通信) 「東京都都知事 小池百合子様 突然のお手紙、失礼します。私は音楽家の坂本龍一です。神宮外苑の再開発について私の考えをお伝えしたく筆をとりました。どうかご一読ください。 率直に言って、目の前の経済的利益のために先人が100年をかけて守り育て...

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水を守る・森林編第4話-東京の水源林と本多静六-

  (『荒野聖』の口絵。鏑木清方画、昭和初期の雑誌「苦楽」に掲載された。)   山蛭(ひる)に襲われ、命からがら暗い森を抜け出た旅の若い修行僧は、 山中の孤屋(ひとつや)に辿りつき、一夜の宿を請います。 「お泊め申しましょう」声の涼しい女が出てきて、旅僧を裏の谷川に案内すると、蛭に喰われ血のにじむ背中を素手で洗い流して、 「暑いですね、汗をかいてしまいました」と女...

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水を守る・森林篇 第3話-ドイツ林学と本多静六- 

   (グリム童話集。イギリスの挿絵画家アーサー・ラッカム、1909年作画)   とんでもない飢饉の年のことです。木こり夫婦は口減らしのため、我が子ヘンデルとグレーテルを森の奥に捨てました。幼い兄と妹は森をさまよい、3日目に小さな家に辿りつきます。家はパンとお菓子で出来ていました。2人は夢中でかじりつきます。 「カリカリと我が家をかじるは、どなたさまじゃ?」 家から杖にすがった婆さんが、そろり...

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水を守る森林篇 第2話―旧約聖書 秋田杉 植林―

     港街を圧倒する巨大な建造物! 見かたによっては地上にせり上がった異様な吹き出物!? ご存じピーテル・ブリューゲルのバベルの塔です。ボスの「快楽の園」からおよそ60年後の1565年に描かれました。この絵の原典である旧約聖書にバベルの塔は、以下のように語られています。   世界中は同じ言葉を使って、同じように話していた。東の方から移動してきた人々は、シンアル...

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水を守る・森林編 第1話―オランダ・秋田杉・安藤昌益―

  なんとも奇妙な絵ですが、現代のポップアートではありません。ざっと500年ほど前、ネーデルランド(オランダ)の画家ヒエロニムス・ボス(注1)が描いた「快楽の園」の一部を拡大したものです。 「快楽の園」は聖書を題材にした宗教画です。三連からなる祭壇画で、左にはアダムとイヴが誕生したエデンの園、右にはいわゆる罪人が堕ちる地獄、そして中央に禁断の果実を食べてしまった男女が全裸で享楽に耽る「快楽の園...

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プロフィール

Tokyo no Mizu

Author:Tokyo no Mizu
プロフィル

東京都は水道水のほぼ60%を利根川水系・荒川水系に依存しています。
つまり、自給率はほぼ40%。こんな自給率で異常気象や大地震が引き起こす
災害に備えることが出来るのでしょか。
私たちは大変に危うい水行政の元で暮らしています。
これまで東京の河川・地下水の保全と有効利用をめざしてきた市民グループ、
首都圏のダム問題に取り組んできた市民グループらが結束して、
「東京の水連絡会」を設立しました。
私たちは身近な水源を大切にし、都民のための水行政を東京都に求めると同時に、
私たちの力でより良い改革を実践していきます。
東京の水環境を良くしようと考えている皆さま、私たちと共に歩み始めましょう。
2016年9月24日。        
                   
      

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