水道民営化で世界の都市が舐めた辛酸 その3 インドネシアの首都ジャカルタ
- 2018/07/12
- 02:14

(現在ジャカルタでは、2019年までに水道水100%飲料可能に、スラム街をゼロ、下水道100%整備をめざす、100-0-100運動が展開されている)パリ市にならってテムズ社とスエズ社で水道事業を2分インドネシアではスハルト第2代大統領[注1]が、1995年半ばに民営化を急ぐよう指示し、ジャカルタの水道公社(パムジャヤ)は1997年に民営化されました。東地区をRWE・テムズ社[注2]、西地区をスエズ・オンデオ社[注3]という2社...
水道民営化で世界の都市が舐めた辛酸 その2~アルゼンチンの首都ブエノスアイレス~
- 2018/07/05
- 02:58

(現政権マクリ大統領に対する抗議デモ。街頭デモの自由度は日本よりはるかにアルゼンチンのほうが保証されている)ブエノスアイレスの水道民営化の混迷アルゼンチンでは 1990年代、かつてないほどの規模で新自由主義政策[*注1]が推し進められました。公共サービスの事業運営権なども国内企業や多国籍企業に譲渡されました。陸・海・空すべての輸送、電気通信、保険、年金、空港などを始め、金属加工産業から石油産業までが売却の...
水道民営化で世界の都市が舐めた辛酸 その1 ~アメリカ・アトランタ市の水道再公営化の経緯~
- 2018/07/01
- 16:31

アメリカにおいて「公共サービス事業」 は、独占的な供給になりがちという事業特徴から、他の産業全般よりも政府の直接的管理下に置かれてきました。公共サービス事業体を管理する方法として、政府による事業体の所有、または、政府が指名した規制委員会が民間事業体の料金設定やサービスの内容を監督する、という形が取られています。当初、アメリカの水道のほとんどは、民間が所有し運営していました。1800年以前にあった16の水道...