結成集会 東日本大震災の現場に学ぼう ~その2~ (動画あり)
- 2017/01/17
- 02:55

(仙台市南蒲生(がもう)浄化センターの管理塔屋上から津波を見下ろす下水道職員)
大津波に襲われた下水道処理施設で起きたこと
2011 年3 月11 日の東日本大震災によって、水道・下水道は広大な範囲で、
深刻な被害を受けました。 現地の水道・下水道施設はどのような事態に陥っていたのか、
そこで働く職員はどのように対応したのか。お2人を講師にお招きしました。
上水道の現場から水戸市の安田貞夫さん(~その1~で講演)。
下水道の現場から仙台市の由井義勝さんです。

(講演する仙台市建設局下水道事業部の由井義勝さん)
由井義勝さんは仙台市の南蒲生(がもう)浄化センターの管理棟内で大地震に遭いました。
水戸の安田さんが水道部庁舎が傾いて司令塔を失ったのとは逆に、由井さんは司令塔に閉じ込められたのです。
大津波が眼下の下水処理施設をのみ込んで行きます。
この瞬間から、由井義勝さんの永い復旧への闘いが始まりました。
「壊滅的被害からの再建、長期間の闘い」です。
由井さんは、仙台市民のトイレ使用を一度も制限せずに下水を守り続けて5年。
旧施設の運用と並行して新しい処理施設が増設されています。土地の嵩上げ、
電源確保のためソーラ発電システムも導入しました。今後の課題はなんでしょう。
ところで職員34名、委託業者67名、計101名。誰一人怪我もしないで津波からのがれ
管理棟に避難できました。
奇跡の避難と言われる、この奇跡を可能にしたのは何だったのでしょうか。
由井義勝さんはこの後、講演の最後を『今回、私たち職員は初めて被災者になりました。
「東京の水連絡会」を立ちあげた皆さんも、自分が被災者になったら、なにが
出来るのかを、まず考えてください』という言葉で締め括くられました。
「東日本大震災の現場に学ぼう」~その3~は東京都・上下水道の現場からです